【存在意義と卑怯者】『生』 WAVE 2

【存在意義と卑怯者】『生』 WAVE 2L'enfer

【…Ce jour-là était un mauvais jour pour appeler l'enfer. Je suis impuissant, mais si je ne peux rien protéger et mourir, même si je me jette

古戦場に入る、どこかで声が聞こえた気がするがどこからかはわからない

「なぁ、レゾン?さっき声が聞こえなかったか?」

「いや、特にそうゆうものはなかったが」

「そうか…俺、疲れてんのかな?」

勘違いだったのだろうか?俺はただゆっくりと歩く

まぁここ最近は張り詰めた仕事も多かったからな、この仕事が終わったら休暇をいただこう」

レゾンはこちらを見ながら、少し笑って見せた

「じゃあ買い物にでも行こうぜ、レゾン」

それに合わせるように微笑みかけながら、彼女を買い物に誘ってみるすると彼女は少し嬉しそうに

「なら、コーヒー用の角砂糖でもお願いしようかな」

と言ってくれた、こんな地獄のような場所なのに、こんなにのんびりした会話をしている、他にも討伐に来た部隊からすれば能天気だと思われるかもしれないが、それぐらい余裕があるということ、俺たちはこの地獄を知り尽くしている

「おい!お前ら危ねぇぞ!」

誰かの叫び声か聞こえる、どうやら敵の攻撃を知らせてくれたようだが、そんなものとっくのとうに知っている、後ろから飛び掛かろうとしている中型の魔物だ

「グォオオオオオオ!

ただ雄たけびを上げながら飛び掛かろうとする魔物の頭を振り返りざまに左手で掴む、魔物からは声にならない叫びが耳を劈く

「手助けはいるか?マスター?

おそらくふざけ半分にレゾンは聞いてくる

「いるわけないだろ?周囲の確認頼むぜ?」

俺は笑いながら返す、これは俺がレゾンを信用している証拠だ

「だろうな、じゃあ周囲の確認をしておこう」

やはりレゾンも俺のことを信用してくれてるようだ、さて

「仕事を始めるかぁ!

頭をつかんでいた魔物の腹に右手で拳を叩き込む、魔物は吹っ飛んでいった

「あれ?レゾン?」

「どうした?マスター?」

「今回の作戦概要って魔物の全滅だっけ?」

「あぁ、全滅だ」

「あいよ」

久々の地獄なんだ、楽しませてもらおうか!

 

 

 

「彼らが件の?

「そう、あの子たちが例の子たち」

「面白いやつらだ、魔剣と使い手があそこまで信頼しあっているとはな」

イザナギちゃんの言う通り、神様向いてるかも?

「あまり素質があるとは思わないが…」

「人は見た目によらないって言うものね」

「私たちのようにな」

「本当にね」