【存在意義と卑怯者】『生』 WAVE1

【存在意義と卑怯者】『生』 WAVEDeux ans d'association

「さぁいくか」

と俺は彼女にそう告げる

「あぁ、準備はできているぞマスター」

待っていたといわんばかりに言ってくる、彼女はやはり今回の通達を少し楽しんでいるようだ

「じゃあ偵察がてら先行ってくるよ、バハムート、グレイブニル」

「はーい!…あ、でも集合とかはどうするんですか?マスターさん」

「グレはあるじになら古戦場で放置されてもいいと思う…ぱたふりぱたふり」

「ふふっ、相変わらずだなグレイプニルは」

やっぱり変わらない、二年前あの古戦場で一緒に戦った俺ら4

まだまだ未熟だった俺と長い間一緒に戦って意思の疎通もとれる俺らは今ならもっと行ける あの頃のように、いやあの頃よりも強く俺らはより強くなる

「まぁ、一応ゆっくり来てもらうけど、あれだ今が午前8時だから…12時ぐらいに古戦場前集合かな」 「はーい」

ふたりとも元気よく返事をしてくれる、うれしい限りだ

「じゃあレゾン」
「あぁ、行こうマスター」

さて、上着を着こんでいくかな

「ん?あぁマスター?」

どうやら雨が降ってるようだ

「ほらよ、傘だ」

「助かる」

……

「ねぇ?グレちゃん?」

「なに?バハちゃん?」

「なんかマスターとレゾンちゃんって…熟年の夫婦みたいだよね」

「わかりみが深みでやばみ」

……

「懐かしいな、レゾン」

古戦場までの道を歩きながら言う、あの古戦場は俺に色々なことを教えてくれた

「あぁ、あの時はお互い未熟だったな」

「本当にな…まぁ今じゃ」

「お互いに名の知れた魔剣と魔剣使いと言うわけだ」

「想像もできなかったなぁ」

なんて他愛のないをしていると、見えてきた、かつて地獄だった場所、Bランク魔剣たちの墓場

俺とレゾンが初めて会った場所

「久しぶりだな…ヨーガ古戦場」